女の子には「羽子板」を、男の子には「破魔弓」を
赤ちゃんが初めて迎える元旦のことを「初正月(はつしょうがつ)」と言います。
女の子のいるご家庭では初正月に「羽子板」を、男の子のいるご家庭では初正月に「破魔弓(はまゆみ)」を飾ってお祝いする風習があります。
一般的には赤ちゃんの祖父母様やご親戚、仲人の方やご友人などが贈ります。
女の子には羽子板が一つ、男の子には破魔弓が一つ。
このようにプレゼントすればそれ以上買う必要はございません。
気品ある伝統の羽子板
現在の羽子板文化のルーツとなったのは室町時代の羽つき遊び。
当時は羽で突く玉の部分が「胡鬼の子(こきのこ)」と呼ばれており、「その一年が
ラッキーになるかどうか」を占うお正月の年占いに胡鬼の子を板で突き合う「胡鬼の子勝負」が用いられていました。
江戸後期になると絵画文化の隆盛により、羽子板文化と美人画文化(および歌舞伎の文化)が合体。
羽子板に人物画が描かれるようになり、現代の羽子板に近い文化が形成されました。
【羽子板の平均購入価格:3万~5万】
あの黒い玉の名前は“ムクロジ”。
ムクロジは木の名前で、ムクロジという大木があの玉の材料となっているのです。
ムクロジは漢字で書くと「無患子」となります。
なんとなく使っているあの玉の部分にも「子に患いが無いように」「子供が不幸になりませんように」という願いが込められているのですね。
魔除けの破魔弓
元となっているのは室町時代から始まった「鳴弦の儀(めいげんのぎ)」という儀式。
「弓の弦の部分を強く鳴らすこと」が魔除けの儀式として皇室でおこなわれてきたのですが、一時は廃止となっていたこの儀式が明治期に復活。
現在でも皇室において生後~7日間この儀式がおこなわれており(※正式名称は「読書鳴弦の儀」)、民間においては破魔弓文化に姿を変えたかたちで定着しています。
【破魔弓の平均購入価格:3万~5万】
12月15日頃 (中旬) ~ 1月15日まで飾りましょう
羽子板・破魔弓は12月15日頃(中旬)~1月15日まで飾ります。
また、雛人形や五月人形と同様に「一人に一つ」が習わしです。
サイズやデザインに悩まれた際は、ぜひとも吉福の節句アドバイザーにご相談ください。